情報処理技術者試験に合格するためのコツ

【はじめに】
このページでは、私の過去の経験をもとに情報処理技術者試験に合格するための コツについてまとめてみたいと思います。
大したことは書いてませんが、参考の一つくらいにして頂ければと思います。

私が持っている資格は以下の通りです。いずれも名称は取得当時のものなので、今は 変わっているものが多いです。
・第二種情報処理技術者
・第一種情報処理技術者
・プロダクションエンジニア
・テクニカルエンジニア(データベース)
・テクニカルエンジニア(ネットワーク)
・アプリケーションエンジニア
・プロジェクトマネージャ

【準備編】
あくまで私流ではありますが、事前の準備(受験勉強)におけるポイントを挙げて いきます。

●最初に試験日程、科目を把握する
まずは敵を知ることから。
一口に情報処理技術者の試験といっても、様々な種類があります。
種類によって、マークシート式だけで午前で終わるものから、記述式の試験があるもの、 さらに論述式の試験(小論文)があるものまで様々です。中には、複数問の中から いくつか選択して解答するようなものもあります。
まずは受けようとしている試験にどのような科目があるか把握しましょう。

また、試験日程を調べて、どれくらいの勉強期間が取れるのか確認します。
情報処理技術者試験は毎年4月と10月の年2回実施されていますが、受ける試験の種類 によっては4月のみ、10月のみしか実施されていない試験もありますので注意が必要です。

なお、受ける試験自体決めてない場合、IT関連の仕事に携わる人ならまずは基本情報 処理技術者から。ITパスポートはITと関係のない仕事に携わる人が受けるレベルの ものです。

●参考書は一冊
色々参考書を買いそろえないと不安になるという人もいるかも知れませんが、 私は一冊買えば充分だと思います。
たくさん買ってどれも中途半端になるよりは、一冊だけに絞ってそれをちゃんと 最初から最後まで読んだほうが良いです。
その方が一通り勉強したという自信にもつながります。

満点取らなきゃならない訳じゃないので、多少の参考書の不出来は気にせず、 「これ一冊覚えれば受かる」と信じて問題ありません。

私は以下のような参考書を好んで買っています。
 ・図解などが入って読みやすい
 ・過去問以外に、章ごと、節ごとに簡単な練習問題が付いている

●勉強期間は長めに取る
ITパスポート〜基本情報技術者(昔の二種)くらいまでの試験であれば、 大学や専門学校で情報処理関連の講義を受けたことがあるなら無勉強でも そこそこ点数が取れます。せいぜい1〜2か月程度の短期決戦で良いでしょう。
ただ、情報処理関連の知識が皆無の人は半年前から計画的にやった方がいいです。
過去問を見て知らない単語ばっかりだとしたら、習熟までに相当時間がかかり ます。

応用情報技術者(昔の一種)くらいからプラスアルファの勉強が必要になって くると思いますので、3か月以上前から余裕をもって準備したほうが良いです。
また、基本情報技術者レベルの知識が無ければ、さらに期間が必要です。

高度情報処理技術者(応用情報技術者より上)の試験になってくると、半年前 からの準備という事になってきます。また、やはり実務でそのジャンルの仕事を やった時のほうが合格しやすいです。
例えば私の場合、データベース関連の仕事で苦労した直後にデータベースの試験に 合格しましたし、ネットワーク関連の仕事で苦労した直後にネットワークの試験に 合格しています。
実務経験なしで合格しようと思うとそれなりに大変なので、覚悟しておいた方が 良いでしょう。

●勉強場所、時間を固定する
休みの日に自宅でまとまった勉強時間を何度も取るのは結構難しいと思います。 誘惑も多いですし、疲れますし、長続きしません。
お勧めの勉強場所は、通勤・通学途中の電車内か、始業前の会社・学校です。 自宅で勉強するのと違って気が散るものが何もないので、はかどりやすいと 思います。
いずれにしても、期間を長くとって少しずつ進めるようにしたほうが成功しや すいです。
その上で、試験直前に何度か週末にまとまった時間を取ってしっかり仕上げを やるのが良いでしょう。

●参考書を一通り読むことを優先
勉強においては、まずは参考書を一通り、理解しながら読むのが優先。
章ごとなど、きりのいい所まで読んだら、簡単な練習問題で記憶の定着を図り ます。練習問題が解けないようなら、少し戻って参考書を読み返して下さい。
ついでに自分の得意ジャンルを把握しておくと、試験本番で選択問題を選ぶ 際の助けになると思います。
過去問は最後の仕上げ用です。どんな問題が出てるか雰囲気をつかむのと、 大体答えの見当がつくかどうかチェックするのに使ってください。

●論述式(小論文)の試験勉強は、まず例を読む
小論文の対策を行うときですが、まず最初に正解論文の例をいくつか読んでみる ことをお勧めします。
そうすると、どういった内容をどれくらいのレベルで書けばよいのかだいたい パターンがつかめてきます。

●論述式(小論文)の試験勉強は、実際に書いてみる
一度も書いたことがない状態で本番に臨むのは無謀です。そもそも800字とか1200字 とか言われてもボリューム感が分からないですし、書くのに必要な時間も分から ないでしょう。
添削してくれる人がいればベストですが、ただ書くだけでもいい練習になります。

●論述式(小論文)の題材にする案件は予め決めておく
論述式の試験では、実際に自分が携わった案件を題材にして、お題に沿った小論文 を書くことが求められます。
その際、最初に案件の概要を項目ごとに(規模とか予算とか色々)記載する必要が あるので、ここは予めまとめておいて丸暗記しておいた方がいいです。
どんな問題が出るかは分からないですが、最近携わった主な案件を2〜3覚えて おけば大抵対応できると思います。

●実際の仕事と試験の回答は切り離して考える
主に論述式の試験についてです。
仕事ができる人ほど陥りやすい罠かもしれません。(私はあまりそんなこと無かった ですが。)
特にプロジェクトマネージャ等の試験になってくると、ベテランのプロジェクト マネージャほど、解答例を見ても「いや俺ならそんな場合こうする。絶対その方が いい」と思う場面が出てきます。実際の仕事の時は多分それでいいですが、とり あえず試験に合格したいならいったんその考えは封印してください。素直に参考書 に書いてあった模範解答を信じるのが合格への近道です。

【当日編】
情報処理技術者に限らず、試験全般に言える基本的なことが多いですが、列挙 してみます。

●時間に余裕を持つ
時間ぎりぎりに行って会場が分からなくて焦ったりすると、平常心で試験に 臨めなくなります。もちろん遅刻などもってのほか。会場の場所を事前によく 調べて、時間に余裕をもって行動しましょう。
また、昼食もあらかじめ持参しておけば昼休みに慌てることがなくなります。 買うなら朝のうちに買っておきましょう。

●心に余裕を持つ
高度情報処理の試験ともなると合格率が10%くらいしかないものもありますが、 当日試験会場に来ない人が半分くらいはいます。
つまり、当日会場に行って試験を受けているというだけで既に上位50%には 入っていることになります。
また、たいして勉強せず試験会場に来てる人も結構いるはずです。
中にはすごくレベルが高くてとても歯が立たないレベルのライバルもいるで しょうが、そんな人はごく一部。ほとんどは自分と同程度以下のレベルの人 たちなので、問題ありません。
ちゃんと勉強していればかなりの確率で合格できるので、自信をもって臨んで 良いです。

●名前、受験番号は最初に書く
テストの基本。ここを間違えるとせっかく能力があっても0点です。
気持ちがはやるのは分かりますが、一番大事なので最初に時間をかけてしっかり 記入してください。

●選択問題番号も最初に書く
試験によっては、複数の問題の中からいくつか選んで回答するものも存在 します。何問中何問選択するのか、選んだ番号は何番なのか、しっかり確認 して解答用紙に記入してください。
なお、選択問題を選ぶ際はあまり迷う必要はありません。難易度はどれも たいして変わらないようになっているので、好きなジャンルの問題を選べば 良いです。
それと、途中で選択を変えるのはお勧めできません。時間的に厳しくなり ますし、解答用紙への選択問題番号記入でもミスが出やすいです。

●正解は問題文の中にある
記述式試験についてです。
回答文を作成するときに、勝手に言葉を作らないこと。
必要な言葉は問題文の中に用意されているはずです。データ項目でも処理でも 何でもいいですが、自分で言葉を定義して作らなければならないようなら 回答がおかしいかも知れません。気を付けて見直してみましょう。

●お手洗いは遠いところを使う
試験会場の教室がたくさんある場所のお手洗いは混みあいますが、一つ階段 を上がるとがらがらのお手洗いがあったりします。散歩がてら行ってみる のも良いでしょう。歩くことで気分転換にもなります。
ただし立ち入り禁止の場所に入り込まないよう注意してください。

●基本、一人で行く
休憩時間につい答え合わせしたくなったりして、余計な動揺が増えるだけです。
行動の機動力や効率も落ちますので、試験会場へは一人で行くことをお勧め します。

●答え合わせしない
答え合わせや反省は、不合格だったことが分かってからでも遅くないです。
特に試験当日はやる必要ありません。不正解が多いと分かったら次の科目で プレッシャーがかかるだけです。よく出来たと信じて次の科目に臨みましょう。

●必ず最後まで受ける
午前の試験の出来が悪いと、足切りにかかって不合格になりそうだからと早々に 帰ってしまう人がいますが、もったいないです。
もしかしたら足切りにかかってなくて合格できるかも知れません。
また、本当に足切りにかかっていたとしても、次の受験に向けた最高の練習に なります。
絶対最後の科目まで受験して帰ってください。

以上、簡単ですが情報処理技術者試験に合格するためのコツについて まとめてみました。少しでも合格の可能性を高める助けになれば幸いです。

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