トレーニング室

初心者のハーフマラソン挑戦記~千葉マリンマラソン~

日程 2018年1月21日(日)
走行距離 21.0975㎞
所要時間 2時間7分

はじめに

学生時代はどちらかというと長距離走が得意な方ではありましたが、5㎞より長い距離を 走った経験はこれまで全くありませんでした。 そんな私が、これ以上年を取ると出来なくなるだろうし、一回くらい大会に出てみようって ことで、ハーフマラソン完走という目標を立てました。

フルマラソンは途中でエネルギー補給しないと走り切れない距離だとか言うしちょっと敷居が 高いけど、ハーフマラソンくらいならまあ何とかなるかな、という浅はかな考えです。

結果として、先日ハーフマラソンの大会に出て何とか完走してきましたので、それまでの 顛末を簡単にまとめてみたいと思います。

こちらは完走証。

出場を決めた時点の状況

元々週に1回くらい5㎞のランニングを続けていましたので、ここからのスタートになります。 長いこと全く走ってないっていう人はウォーキングから始める必要があるとか色々ありますが、 そのあたりのステップが省略できるのはアドバンテージですね。

最終的に練習で15㎞くらい走ることができればハーフマラソンを完走できると聞いたので、 徐々に走る距離を増やしていけばいいかな。 とりあえずは走る距離を7.5㎞に伸ばして、参加する大会を決めてから計画を立てることに します。

大会選び

参加するマラソン大会を選びます。 私の条件としてはこんな感じ。

自宅からそんなに遠くない
いきなり泊りがけで遠征とかは大変なので、日帰りで行ける程度のところにしたい。
制限時間が緩い
初めてなのでそんなに早く走れないと思われます。ゴールまでの制限時間は少なくとも 2時間半、できればそれより長いところがいい。

候補として挙がったのは、千葉マリンマラソン、千葉県民マラソン、ちばアクララインマラソン、 手賀沼エコマラソンあたり。

結局、制限時間が2時間45分とやや甘く、会場が近い千葉マリンマラソンに決めました。 開催時期も1月下旬とまあまあ良い感じです。毎年マリンスタジアム内にゴールが設置され、 ゲストランナーの高橋尚子選手がコース途中でハイタッチしてくれる事が特長の様子。 ただ今年はマリンスタジアムが工事で使えないらしく、ちょっと残念です。

ちなみに申し込んだのは11月。締め切りまであと少しという時期でした。

また、大会について調べられることは事前にネットで調査しておきます。千葉マリンマラソン については以下のような意見が挙がっていました。 …あんまり評判は良くないようですが、改善されそうな部分もありますし、出来る対策を 打っておけば良いでしょう。

トイレ、特に男性用の大がすごく混雑する
スタート直前が酷いらしいので、早めに離れた場所のトイレを利用するなどしておく。
中盤までの給水は水しかなく、最後だけスポーツドリンクがある
念のためウィダーインゼリーとかをウエストポーチに入れて走る。
レース後の完走証発行にものすごく時間がかかることがある
今年はWeb発行に変わるので待たなくていい。
当日の受付が混雑する
今年は事前にタグ(靴につけるやつ)とゼッケンが送付されるようになり、受付不要になった。
今年はマリンスタジアムが使ないため、荷物預かりコーナーが設置される
これまではスタジアムの観客席に荷物を置いておけたようですが、今年は違うらしい。 これは地雷っぽい。荷物預ける時点で上着も脱ぐことになるので、早めに預けるのも難しい。 車で行って自分の車に荷物を置くのが無難。
数年前に誤誘導で距離が短くなってしまったことがあるらしい
これはどうしようもない。念のためコース図をよく見ておき、可能なら下見しておく。

練習

参加する大会が1月に決まったことで、以下のようにおおまかな計画を立てていました。

10月まで 毎週末7.5㎞
11月頃 毎週末10㎞+週半ばで5㎞
12月頃 毎週末15㎞+週半ばで5㎞
1月 一度、20㎞程度の距離を走ってみる。あとは週2回、5~10㎞くらいで調整

計画だけは立派ですが、そんなに予定通りにはいきません。

10月、毎週末雨が降って3週間ほど走らず。

ここで週末の走行距離を10㎞に上げ、水曜日にも走ることにしましたが…。 後述の風邪によりわずか3回ほどで中断。

11月、中旬に風邪をひいて半月ほど走れず。

ひいてしまったものは仕方ない。焦って走ると余計悪化させて泥沼にはまりそうなので、 じっくり治します。

ようやく風邪が治ったので、また7.5㎞から始めて10㎞、15㎞と距離を伸ばしていきました。

12月、15㎞を初めて走ったところ、右膝が痛くなる。

15㎞走ったところ走行後しばらくして右膝が痛くなりました。 左膝は以前からたくさん走ると痛くなることはあったのですが右は初めて。しかも 結構痛い。これはまずいという事で、まずは十分に休息を取った上で以下の対策を立てました。

以降、膝の不安もあるのでランニングは週1回のペースでいきます。

その後、7.5㎞、4.8㎞(アップダウンあり)、12.5㎞、12.5㎞と走り、本番一週間前を迎えました。 明らかに走行距離が足りてない感じがしますが、焦って故障するのが一番いけないので、 本番を良い体調で迎えることだけを優先しました。

それと本番の一週間前、車でコースの下見をざっと済ませておきました。 幕張はだいたい知っているところなので「ああここか」って感じです。

当日

順を追って書いていきます。

朝食

ハーフマラソンを走り切るにはそれなりのエネルギーが必要です。体重(kg)と距離(㎞)を 掛け算した数字が消費エネルギー(kcal)になるそうなので、体重50㎏の人が20㎞走ると必要な カロリーはざっと1000kcal。

そこで前日の夜に買い込んでおいた1000kcal分の食料を出発前と現地駐車場に着いてからの 2回に分けて食べます。

スタート前

トイレが混雑することは分かってたけど、少し離れたイオンのトイレまで混んでるとは。 とりあえずビジネス街の中にある駐車場のトイレまで行ったら空いてた。けど思ったより遠い。 結局開会式は見られませんでした。

気を取り直して一度車に戻り、着替えとストレッチを済ませてからいざ出陣、スタート地点 に向かいます。 それにしてもスタートを待ってる間が寒いですね。慣れてる人は使い捨てのポンチョとか 着てしのいだりするようです。

そういえばスタート地点で近くで待ってた人、御年83歳で参加者中最高齢だとか。その年齢で ハーフマラソンはすごいわ。

作戦

10㎞までキロ6分で行ければ、残りをキロ8分で走っても2時間半くらい。十分制限時間内に ゴールできます。よって、とりあえずキロ6分のペースで走ることを考えます。

最初からキロ7分ペースにしないのは、5㎞、10㎞の関門締め切りが意外と厳しいから。 5㎞の関門はスタートの号砲から35分で閉まるのですが、このような大規模な大会の場合、 後方からスタートすると号砲からスタートライン通過まで5~10分くらいかかるらしい ので、余裕がないのです。

スタート

スタートは9:50ですが、何の音もアナウンスも聞こえません。というか、申告タイム順で並ぶ 関係で私の待っている場所はかなり後方。スタートラインは交差点を曲がった向こうで、 見えもしません。 とりあえず、時間になったら係の人の誘導で歩いて前に進んでいきます。

号砲の時間から5分くらいたって、ようやくスタートラインを通過し、周りの人たちが走り 始めました。スタートラインの所では高橋尚子選手が手を振ってます。いよいよスタートです。 沿道には応援の人たち。歩道橋の上にも観衆がいます。そんな中、車道のど真ん中を走る のは何とも良い気分。気持ちだけはいっぱしのアスリートです。

2㎞

1㎞の標識は見つけられませんでした。気付いたら2㎞です。

集団の中で思うように走れないので遅く感じましたが、キロ6分くらいでは走れてる様子。 よし、前半はこのままこのまま。

3㎞

後ろからやたら元気な女性の声が…と思ったらゲストの高橋尚子選手が追走してきました。 周りの出場者を励ましながら走ってて、掛け声とかかけて盛り上がってます。 金メダリストに励まされながら走るっていうのはなかなか体験できないですね。

あと、このあたりで暑くなってきたので手袋を外しました。

5㎞

29分(号砲から34分)くらいで通過。号砲から35分で関門閉鎖って書いてありましたが、 本当にその時間に閉鎖されるのかは確認できませんでした。

折り返し点とかで見てると後ろにまだまだ人がいたので、実際はそんなに早く閉まらないと 思いますが…。

7㎞

このあたりで最初の給水ポイント。さすがにちょっと混雑しています。 ガチでタイムを競う訳でもないので、並んで水をもらうことにします。

手前のテーブルが混んでいるので、後ろのテーブルに向かい、歩きながらコップを受け取ります。 一息入れると元気が出ますね。

10㎞

58分くらいで通過。順調というかちょっと早いくらいかも。一人で走ってる時に比べると、 同じペースでもやっぱりだいぶ楽です。

10㎞の先にある折り返しポイントが意外と遠く感じました。でもこんなところでへばるほど ヤワではない…つもり。

12㎞

70分くらいで通過。ちょっと早い、ちょっと早いと心の中で繰り返す。後半つぶれないよう ペースアップは自重。

2度目の給水ポイントもしっかりもらう。ちょっと水が少なかったですが、十分十分。

13㎞

あまり走ったことない距離にさしかかった。 まだいけるかな。自分ではペースを維持しているつもり。

14㎞

14㎞過ぎて公園に入るところで、高橋尚子選手とハイタッチ。走ってる人を待ち構えて ハイタッチしてくれてる模様。ありがたいですね。

15㎞

ここから先は一度も走ったことがない距離。そろそろ膝に力が入らない感じがしてきます。 痛みはないので何とかなるかな。ペースは思ったほどは落ちてない。行けるとこまで行きます。

公園内で最初のトイレに並んでいる人がいましたが、次のトイレは誰も待っていませんでした。 こういうのは分からないですよね…。

16㎞

このあたりで3回目の給水。歩いて確実に受け取ります。 ここの給水はスポーツドリンクでした。甘みが染み渡ります。ありがたや。

紙コップが結構散乱してたけど、ごみ箱を探してそこに捨てる。ごみ箱足りてないのかね。

17㎞

なんかメイド服みたいなコスプレした人に抜かれた。前半で抜いてきたような気がするんだけど、 こっちはもう追いかける足が残っていません。

あと、このあたりで後ろから救急車が。道端で倒れてる人がいてスタッフが介抱してた。 無理は禁物と自分に言い聞かせます。

18㎞

橋のところ、ちょっと登り坂になっててキツイと聞いてたけど何とかなるレベルで助かりました。 歩いてる人もちらほらいるけど、自分を追い抜いていく人も結構います。みんなすごいね。

空気が澄んでいればこのあたりから富士山が良く見えるはずなんですが、今日は見えず。 そこはちょっと残念。

19㎞

右のつま先に違和感が。靴の中が出血大惨事になってる可能性もあるけど、痛みはほぼ無いので そのままゴールを目指します。

19.5㎞

このあたりで沿道から「あと1500m!」って声かけてる人が。 1500mなら6分くらいか…ってそれ10年前のしかも1500mだけ走った時のタイム。もう思考力 もありません。

20㎞

海浜公園の入り口で高橋尚子選手がランナーを迎えてる。本日2度目のハイタッチで元気をもらう。 でももう加速は無理。惰性で走ってるだけ。

21.0975㎞

何とかゴールしました。 そのまま歩いてジュースと参加賞(シューズケースでした)を受け取り、靴に付けたタイム 計測用のタグを外して返却します。

歩くのもきつかったのですが、座る場所もないので表彰式の行われている場所まで行きました。 靴と靴下を脱いでみたら、右のつま先の爪の下が内出血してました。 やっぱり未知の距離を走ると未知トラブルが発生しますね。経験は大事。

走り終えての感想

帰ってから速報タイムを見たら、5㎞ごとのラップタイムが後半にかけて順調に落ちてました。 自分では同じように走ってるつもりでも、やっぱり落ちてるもんですね。

とりあえずの目標は達成したので次は考えていませんが、完走できると「もっと速く」などと 欲が出てくるのも事実。 でもしばらくはゆっくりしたい気分です。